愛しの black panther

「いっ…」



「あやめはもう俺のだから…これは予約の印し」



そう言って長い指先を滑らせ、チクンと痛んだ印しを撫でた。


「んっ」



くすぐったくて身をよじるあたしを、嬉しそうな顔した豪が見ている。



「マジで予約したから…まぁあやめは俺の女なんだからいずれはなっ…?なんなら今でもいいぜ」



頭を撫でながら囁かれ、思わず頷きそうになった。



「…いやっそんな時はこないかもね」



頼むからその格好いい顔を近づけないで下さい。



バクバクとウルサいい心臓を押さえ、流されそうになるのをぐっと我慢した。
< 56 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop