<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 一歩を踏み出そうとした。

 そしたら、

「ちょっと待ってください。」

 何?

 何か言いたいの?

 桜はまた後ろを振り返る。

 本当に何か言いたいのかな?

 そう思って、少しだけ待つ。


 だけど、そのあとと言えば・・・

「あのぉ、そのぉ・・・。」

 言葉を濁してばかり。

 桜は聞いているだけで、イライラしてくる。

 いったい何のために、桜を呼び止めたんだろうね。

 つい思う。



< 153 / 257 >

この作品をシェア

pagetop