<完> 冬桜よ、散りゆけ  –諦めるべき恋なの?–
 教室に戻って、着席して先生の話。

 普段はハイテンションな先生だが、この時ばかりは涙目。

 桜、やっと涙目になってきた。

 それも、

「別れは一時の話だ。
 またいつか会えると信じれば、会えるさ。」

 普通に聞けば泣かないところを、今この特別な状態だから泣き出す。

 どうも、皆にはその一時が待てないのか。


――また、いつかあいつに会えるよね?――

 おいおい会ったら、また大変なことになるよ。

 そう思って、頭から海翔のことを切り離そうとする。

 でも、ますます海翔への思いが強くなる。

 もう、分からない。

 海翔をどう思っているのか・・・。


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