歌姫はギタリストに恋をした゚*。㊤
私はエレベーターのボタンを押し、紅に話しかける。



「電話なんてかかってきてないよーん♪」


舌を出す紅。




「え?…まさか……!」

「お邪魔かと思ってさ〜‥邪魔者は消えました♪」


紅はそう言いながら、口をとがらせた。



「ご、ごめん!気使わしちゃって……」

「別にいいよ〜ってか、謝らないで!私は、SaRAのこと協力するって決めたんだからさ♪」


紅……




「ところで何話してたの〜?」

「え?」

「五十嵐くんちから出てくるまで、少し時間かかってたじゃ〜ん♪」


ニヤニヤする紅。




「こ、これ……もらった…」

「ん?なにそれ??……貝殻?」

「そう!」


紅に、慶からもらった貝殻を見せる私。




「なぜ貝殻?」

「この間海に行った時拾って、私にわたすの忘れてたんだって…」
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