17歳の不良と6歳の殺し屋
「ねぇ、翡翠」

「何?」

クルリと雫は翡翠と向き合う。
その瞳に炎を宿して。

「私、強くなれるかな?」

その言葉に一瞬、目を見開いた翡翠。だが、すぐに微笑んだ。

「Yes Of course!(もちろん!)」

「うん、ならいい。」

簡単な事だった。
例え、手の届かない場所だったとしてもそれは別にそこの辿り付ける様に這ってでもその身を突き動かせばいいだけなのだ。

「雫、お前はきっと私の強さに追いつけるわ。」

「へ~。ほんとに?」

「この私が保証するわ」

「そりゃ、確実だわ」


二人は軽く拳と拳をコツンッとぶつけ合って屋上を後にした。

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