17歳の不良と6歳の殺し屋
学校の授業中といえど、その時間帯に廊下や階段に人はいないかといえばそうでもない。
サボる生徒や保健室の行き道、帰り道。
その他教師やらと様々な理由で出歩いているものは多い。
だが、奇跡かそれとも図ったのか。翡翠と雫が堂々と歩いているのを目撃する者は惟一人としていなかった。

「どこに行くの?」

ズンズン歩いていく翡翠に雫は問いかける。翡翠も歩きながらそれに応える。

「体育館よ。体育館の屋根裏」

「屋根裏?」


雫は体育館に屋根裏があるのか…というか屋根裏に行く道があるのかと色々疑問に思ったが、現に今そこに向っているのだからあるのだろうと大人しく着いて行った。

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