17歳の不良と6歳の殺し屋
「まだまだ、情報が足りない。」

「……ああ」

「ハリス」


電話の相手が男の名前を呼ぶ。

「…なんだ」


だが、男、ハリスは周りに気が散って、上の空で応えた。



「犬には…私が頼んだ“おつかい”がいいわよ?」

「…!」

ハリスはポケットに入っている小さな箱を手にとってハッとした。

「…おかしいと思ったんだ。普段こんなもんしねーのによぉ」

「犬の世話の上手い奴がいる事は知っていたのよ。元は私、そこに雇われていたんだか
ら」

「そうだったな」

男は片手で器用にそして荒々しく綺麗にラッピングされた包みを破いていく。



「しっかし、やっと女らしいモンに興味を示したかと思えば…こういう事かよ」
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