17歳の不良と6歳の殺し屋
「だからヒヤッとしたつったろ。お前、真っ直ぐ来ると思ったし俺もあんま動けねぇしさぁ」

「空中は素人が無闇に使うフィールドじゃないのよ。」

「でも流石に銃の構えは早いね。翡翠に並ぶんじゃないの?」

「近距離の戦い方は俺らが教えるまでもねーしな」

それぞれの言葉、翡翠の辛口に対して二人は言われた通り甘い。


だが、実際雫の成長は恐ろしく早かった。
この森に来てはや三日。
一日目は10分ともたなかった。一人相手にだ。
それが、今ではプロ二人を相手にして20分は持っている。
もちろん多少の手加減はしている。武器もお互いに決めているものしか使っていない。

雫に足りないのは経験や格闘センスではない。
戦法。戦略だ。
戦いを読み取る事。
相手の出方、裏を掻く事やトラップなどがからきしダメだった。

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