17歳の不良と6歳の殺し屋
「20分42秒」
スッと音もなく出てきたのは翠色の髪の少女。リンッとした顔立ちがとても綺麗だ。
「あ~~…さっきより二分伸びた!」
雫はヘタリとしゃがみ込みながら言った。それにコルダは丁寧に周りの糸を取りながらお疲れ様なのとほがらかに笑いかけていた。
「いや~でもヒヤッとしたぜぇ」
拳銃を持って戻ってきたのはハリス。ボリボリと頭を掻きながら雫の元に戻ってきた。
「甘い!全てが甘いわ!!」
そんな中声を張り上げたのは翡翠だ。髪と同じ色の瞳をキリリと強い光を反射させて怒鳴った。
「まったく、初めのトラップに気付いたくらいで調子に乗るな!まんまと二重とラップ
にハマって!!大体、あの時コルダの鞭がなかったらお前は今頃細切れだ!!」
翡翠のキツイ言葉に雫は目を丸くした。
「え、コルダ!さっきのは攻撃じゃなかったの?!」
「え?うん、まぁ、ね。なの」
コルダは曖昧に微笑んだ。