イケメンゴースト
「杏は、そこ座っていいよ」
「ありがとう」

夏は、ベッドを指さすとペットボトルをくれる。

「俺さ、杏が妊娠してるって聞いて、
携帯で色々調べたんだ」
夏は、小降りの雨みたいに
ポツリポツリと話し始める。

「つわりってさ、吐き気とかなんだろ?
…もっと早く気付いてやれればよかったけど…辛い思いさせてごめんな」        夏が頭をさげてくる。
「いや、気付かなかった自分も悪いし…。夏、頭あげて?」
  「本当にごめん」
夏は、再び謝ってくる。
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