イケメンゴースト
  ピーンポーン
家のチャイムが夏が来たことを知らせる。
 「おはよう、夏。」
  「おはよう。」
髪を手で整えながら外に出る。 
夏は満面の笑みで私の手を握ると、
自分のポケットに入れる。
  「寒くない?」
  「うん。大丈夫だよ」
   「そっか」

夏と私は学校への道のりを歩く。
夏の手は、
温かくて
大きくて
優しくて
愛しくて。

夏の横顔を見ていると、気持ちが溢れてきた。
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