君だけを・・
そして・・・月日は流れ、

私はかつて逃げた町に戻ることになった・・・

妹、マナミの結婚のためだ・・

マナミの相手克己君は私よりも年上でしっかりしていた。



結婚は・・出来ちゃった婚・・

妹にさきこされたな・・


ひさしぶりに戻るあの辛いことがあった町・・

かつての高校の同級生だった人もいるし・・・

できれば戻りたくなかったがあれからもうずいぶん経ってるし、マナミの結婚を姉である私がいないとね・・


ゆうに会うことないよね・・



マキに話したら心配してくれた。




身重のマナミのかわりに克己君とベビー用品の買い物をしていると・・・



「舞・・・?」



それは・・会いたくない人・・ゆうだった。



ゆうは驚くように私を見つめた。


「・・・ゆう?」

私は必死に平静を保った。



「舞・・なのか?お前、ここに帰ってきたのか?」


ゆうの声は何だか震えていた・・どうして?



「・・・ちょっとね・・いろいろあって・・久しぶりね、元気?」



「ああ・・お前は?あれから大丈夫なのか?」


「まぁね・・でも、もうゆう関係ないだろけど・・」
私は冷たく言った。


「舞さん、どうしたの?」


克己くんがきてくれて私はをベビー用品を片手にもって・・

「高校のもと同級生にあったの・・でももうおわったから・・これ買ったら帰ろう・・結婚式の打ち合わせもあるし・・」


わざとゆうの前で大声でそれらしくアピールして通り過ぎてやった・・・。



いづればれるだろうけど、何となく口惜しくて、私と克己君がいかにも出来婚すると誤解するように・・

ゆうはなにも言わず呆然としていた。


このとき私はゆうがどれほどショックを受けていたか気づいていなかった。


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