あんな。めっちゃ、だいすきです。
「おとうさん、コップいる?それともそのまま?」
冷蔵庫から、キンキンに冷えたビール缶を出す。
「そのままでお願いしますー。」
おとうさんがそう答えたから、ビール缶は2本。
ウチのと、おとうさんので1本ずつ。
…結局、今日の試合はいっちゃんたちのチームの優勝やった。
もう応援勢は、それはそれはすごい盛り上がり。
いっちゃんらぁがあんまり楽しそうやから、球技苦手なウチでもちょっとソフトってええなぁ、とか思ってしもたくらい。
いっちゃんは打ち上げで店で飲み会があるみたいやから、ふたりでささやかなお祝いに、ってビールを1本ずつコンビニで買って帰ったねん。
冷蔵庫の残り物でテキトーに作ったおつまみをテーブルに並べて。
「「かんぱーいっ!!」」
かっつん!
缶と缶を合わせて、お互いグビッとのどに流し込む。
「っぷは〜!!おいしいっ!!」
「お、みとももビールの味がわかるようになったんか!」
「へへーん。もう21歳だもんねーだ!!」
テレビをつけて、野菜いためもどきに手を付ける。