美男子症候群!?
大きなため息をつく拓海くんに、胸の痛みは強くなる。
「してるだろ。いつもいつも」
「い、いまだって、ちゃんと話してるし。シカトなんてしてないよ」
「じゃあ、なんで目をそらす?」
うっ。
やっぱり拓海くんも気づいてたみたい。
でもここはなんとか、上手くごまかすしかないよね。
「あはは~なに言ってるんですか佐渡く~ん。ほら~、ちゃんと目合ってるじゃないですか~」
棒読みなのは笑顔でカバーする。
3メートルの距離を保ったまま、あたしは拓海くんの切れ長の目を見つめた。
ああ、なんて素敵な黒い瞳でしょう。
3メートルでも危うい魅力に、あたしは少しずつ後ずさりする。
「じゃ、みんな待ってるし、戻りましょー!」
くるりと拓海くんに背を向けて、部屋へと向かおうとしたけれど。
肩をがしりとつかまれて、止められてしまった。