美男子症候群!?

さめざめとあたしが泣きはじめた時、



ピンポーン。



と、間延びした気の抜ける音が、玄関に響いた。



うう、こんな時に来客なんて。


うちの天然バカ兄に負けないKY具合だわ。




「はいはーい、と。いま開けますよー」




健康サンダルを足につっかけて、お兄ちゃんがドアに手をかける。



って、開けるんかーい!


空気読もうよいまめっちゃ読みやすいよ小学生でも読めちゃうよ!


やっぱりあなたがNO1のKYだわ、その地位揺るぎないわ!




「お? どちらさーん?」




お兄ちゃんのとぼけた声に、あたしはゆっくり振り向く。



新聞の勧誘とかだったらサービスで配ってるだろうオマケのタオルとか洗剤とか根こそぎ奪って契約しないで追い返してやるー!



と、意気込んだあたしの目に映ったのは。


制服に赤茶のシミをつけた、拓海くんの姿だった。






な ぜ こ こ に!?


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