♂ vs ♀ ~男女寮戦争~《完》【続編完結】
二つしかない公園のブランコに並んで座る。

ブランコに乗るのは、小学生以来だ。



「…で、何があったの?」

ゆったり座る彩木の隣で、ブランコの鎖をしっかりつかむあたし。

いっそのこと、このままこいでしまおうか…

「…瀬戸内か?」

その言葉に、顔を上げそうになった。

彩木のほうに顔を向けようかと思ったけど、ぼんやり地面を見たまま鎖に寄りかかる。



「じゃあ、もう初めてじゃないんだ…」

ギシッと音を立てて、ブランコから立ち上がる彩木。

「どっちでもいいじゃん」

投げやりに答えて顔を上げる。

いつの間にか、彩木はあたしの目の前に立っている。

あたしは、無言で見下ろす彼の視線をまっすぐ受け止めた。
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