ガー ネ ッ ト ~不良少女の憂鬱~
ドアがちょうど開いていたので中庭に出た。
すぐ後ろを見たが、
追いかけてくる様子はなかった。
不良を見て潰すっていう考え…変えないとな…
1人で苦笑いをし、
誰もいない中庭を歩く。
ふと上を見ると
光がうまいぐわいに入り、植物がキラキラ輝いていた。
まるで空中庭園。
その光景にハッとした。
「すごいな……」
――ジャリ…
砂を踏む音が聞こえ、
後ろを向いた。
「………誰?」
あっ………
「龍前、朔…」
「んーと、どこかで会ったような。」
「昨日ぶりですけど!」
あ。
メガネかけているからわからないのか。
「……ダメだ、思い出せない」