ガラクタのセレナーデ
「報告書はあんたが書けよ。
俺は頼まれた仕事をしただけだ」
目を合わせぬまま吐き捨てて、那智は有坂に背を向け、逃げるようにその場を去った。
有坂より気持ち年上の刑事が、背後から声を掛ける。
「宿題山盛りだなぁ、有坂刑事」
面白がって茶化すように言った。
振り返った有坂は、おもむろに不機嫌な顔をする。
「ガキのくせに……生意気なんだよ」
そう愚痴をこぼすと、
「誰かさんに、そっくりだな」
さらに面白がって言い、その刑事は笑った。
それまで呆然とその様子を眺めていたいろはは、突然我に帰ると、二人に駆け寄った。
「刑事さん、さっきの人、『那智』っていうんですか?
苗字は? 苗字を教えてください」
有坂に縋りついて、必死で問う。
有坂は、驚いていろはを見下ろし、そして困ったように苦笑する。
「彼の立場は、ちょっと複雑で……
俺の口からは言えません」
宥めるように、穏やかに言った。
俺は頼まれた仕事をしただけだ」
目を合わせぬまま吐き捨てて、那智は有坂に背を向け、逃げるようにその場を去った。
有坂より気持ち年上の刑事が、背後から声を掛ける。
「宿題山盛りだなぁ、有坂刑事」
面白がって茶化すように言った。
振り返った有坂は、おもむろに不機嫌な顔をする。
「ガキのくせに……生意気なんだよ」
そう愚痴をこぼすと、
「誰かさんに、そっくりだな」
さらに面白がって言い、その刑事は笑った。
それまで呆然とその様子を眺めていたいろはは、突然我に帰ると、二人に駆け寄った。
「刑事さん、さっきの人、『那智』っていうんですか?
苗字は? 苗字を教えてください」
有坂に縋りついて、必死で問う。
有坂は、驚いていろはを見下ろし、そして困ったように苦笑する。
「彼の立場は、ちょっと複雑で……
俺の口からは言えません」
宥めるように、穏やかに言った。