探し物
「私はあるよ…運命に絶望した、人生にも……」


彼の返事を待たずに話す

「私のお母さんも、プリマでね?その血を継いだからかな…小さい頃から踊るのが大好きだった…………」


私に1番最初にバレエを教えてくれたお母さんと
傍で見守ってくれていたお父さん
二人はもうこの世にはいないけど


「二歳からバレエをし始めて五歳になったら天才なんて呼ばれて、毎日リハーサルと講演の繰り返しで、幼稚園にも小学校にもまともに行ってないけど、楽しかった…」

彼は静かに聞いていた、じっと私を見つめて

「でも十歳になる二週間前、私は踊ることが出来なくなった」

膝に負担がかかり、靭帯が切れてしまったのだ

「あまりに酷すぎてて治せないって言われたの、その時私はバレエを辞めた」
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