君の隣



「何だってぇ?」

「ダイエットとかすんなって言ってんだよ」

向き合う尋人の瞳に、あたしがちゃんと映っていた。


「でも―――…」

「ありのままで良い。舞那が舞那じゃなきゃ意味ねぇだろ」

「………」

「ダメな所も良い所も、全部引っくるめて舞那と付き合ってんだ」

ぎゅっと握ってくれる手を、あたしは握り返せなかった。


「ずっと変わんなくて良い。舞那は舞那でいろ」

涙を堪えるのに必死だったから。だから、握り返せなかった。

握り返したら、涙溢れる気がしたから。


あたしは本当に運が良い。


こんな素敵な人を好きになって。そして、付き合って。

ダメな所までも認めてくれる尋人と両想いなあたしは、本当に運が良すぎると思う。






< 133 / 195 >

この作品をシェア

pagetop