君の隣



「わかったって言え」

「いつか言ってあげる」

顔を上げずにそう言ったあたしの声は震えていた。


「今言え」

「尋人ってさ―――…」

「話しをそらすな」

気が付いたら、涙は静かに頬をつたっていた。

我慢してたつもりだったけど、ダメだったらしい。


洋服に、水玉模様が次々と作られていく。



「…っ……変だよね。…てか馬鹿だよね。あたしを好きって時点で……っっ…頭壊れて、るよねっ…」

「おまえに言われたくねぇ」

ずっと俯いてたのに。あたしの顔は見えないはずなのに。嘘泣きかもしれないのに。

尋人はあたしが泣いてると解って、涙を優しく拭ってくれた。ちゃんと拭ってくれた。





< 134 / 195 >

この作品をシェア

pagetop