大金持ちと貧乏娘
その瞬間初めて顔を見た。

きれいな輪郭・・・・

目は大きくて、よく見ると茶色っぽい目・・・

鼻はまあまあ高くて口はとってもキュート・・・・

そんな顔立ちなのに

無造作にセットされた少し茶色のかかった感じの髪。

こんな人いたんだぁーと嘆きたくなるようなくらい

おとぎ話に出てきそうな王子様・・・

的な人・・

ずっと見ていられる・・・

あっ!何私見とれてんの??

こいつはライバル!

それを忘れてはいけない!!

もう少しでとりこになるところだった!

あぶないっ

「とっ、とにかく離してください!」

「わかった。わかった。じゃあ入ろうか。」

「あっ、はい。」

私は手を握られた。

もうしょうがないと思ったから。


ガラガラっ


「おい!お前ら何やってたんだ!!」

やっぱり怒られた。

「あのぅ・・・」

「俺が悪いんです。」

え?

何で私をかばうの??

「すいません。」

頭を下げてくれたんだから私も・・

「ごめんなさい。」

「い、いや佐久間が言うならいい。早く席につけ。」



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