大金持ちと貧乏娘
「はい。」

「はいっ・・」

私はどうしてこの男はこんなに権力があるのかが

不思議でたまらなかった。


「ねぇ、あの隣の女誰?」

「知らない。」

「何で修哉様と手なんかつないでんの?」

「意味わかんない。」

私と隣の男が席に着くまでの間

ずっとそんな声が聞こえてきた。

入学早々やらかしちゃった・・

これからが怖い・・・。

私はとても怖くなった。

そして、あろうことかついつい手を握り返してしまった

今は注目の的でみんなの目が

私を睨んでいるようで・・・

やっと私は席に着いた

女子の列は1クラス2列で

私の席はちょうど通路側の端っこだった。

そしてそのうしろは

--------加奈だった。

私は「櫻井」で10番

加奈は「若竹」で20番

だからちょうど後ろになった。

何だか気まずい・・・

私謝ろ・・・

「加奈、さっきはごめんね。」

「うん。いいのいいの。さっきのこと後で話してね!」

「うん。ありがとう。」

仲直りできた。

本当よかった。
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