恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜



カーテンの隙間から、光が射し込む。


ひたすら泣き続けて、気付いたらもう朝を迎えていた。



蝉の鳴き声が聞こえてきた。


窓を開けたら…生暖かい風がフワッと吹いて。なんだか夏の匂いがした。



「ミチー!」


ぼんやり外を眺めていると、お母さんの声が聞こえた。


鏡で顔を見ると、泣き腫らした目がひどすぎて部屋の中からハーイと返事をした。




そしてーーー


「玄関のドアノブに、これかかってたんだけど」



しばらくすると、お母さんがそう言いながら部屋に入ってきて、小さな紙袋をテーブルの上にポンと置いた。



「ひどい顔、お岩さんもビックリね」


あたしを見てフフッと笑ったお母さんは、ハッと思い出したように言葉を続けた。



「そういえば、この前雨降ったじゃない?」

「雨?」

「あの、雷もすごくて大雨だった日」

「あぁ…」




思い出しながら、コクンと頷いた。



「あの日、翔くん来てたのよ。3時前頃だったかな?ミチ帰ってくるの遅かったから、言うの忘れちゃってたわ」



お母さんの言葉を聞きながら、いろいろ思い出していく。



3時ってことは…

あの後、だよね?


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