恋色オレンジ*2*〜ずっと青春〜



「そうなんだ…」


「それでね、お父さんも見たって言ってたのよ、その後に」


「その後って?」


「夜、何時だったか分からないんだけど。うちの近くで見たみたい。それもずぶ濡れだったって言ってたわよ?」



ふーん…と返事をしながら、何でだろうって考える。

翔…どうして…




「ずっと待ってたんじゃない?翔くん」


「えっ?」


「お母さんも分からないけど。ケンカでもしたの?」


「ーーー別に」



そう呟いたあたしに、お母さんが言う。



「これ、玄関に掛けたの翔くんだよ」



えっ?


顔をあげると、目が合ったお母さんがにっこり笑った。

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