初恋

side sara


優しい春の日差しが私の身体を照らす。

カツ…カツ…とリズムのいい靴音が路地に響く。

その靴音が止まり、ふと顔を上げると目の前にある少し大きめの建物。

【桜花高等学校】と書かれている。

ここは私の通う、新しい学校。

「ふー…」

門の前で、大きく息を吐きその高校の敷地に足を踏み入れた。

以前、下見で見に来た時に覚えた職員室までの道を歩きながら

私は昨晩の出来事を思い出していた。

昨晩、私はお母さんと喧嘩した。

原因は私の不満が爆発したこと

私の意見なんて聞かないで、勝手に引越しすることを決めてしまった親に私の不満が爆発し、今まで言わないで我慢してきたことを全てを親に言った

初めて反抗した私を見て

お母さんは驚いたのか、何も言わず

ただ私を見つめていた。



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