初恋
そんな親を見て、私はその場に居たくなくなり家を飛び出した。

そして家から、然程遠くない公園のベンチに座った。

昔から、私はお母さんに迷惑をかけないようにしていた。

反抗もしなければ、文句も言わない。

だって、お母さんは幼い頃にお父さんが病気で亡くなってしまってから

女手一つで、私を育ててくれたから…。

お母さんに迷惑をかけたくなかったから…。

だけど、私が成長していくにつれて

きっとお母さんは私が何も言わないのは

「自分が何でも決めていい」と思ってしまったのだろう

行きたかった中学があったのに

少し有名な進学校に行かされ、高校もその付属校に行かされた。

なのに、仕事の関係で転勤になった…となれば

また勝手に編入先を決めて

< 6 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop