初恋
公園で一人でいると、色んな人に声を掛けられた。

ほとんどが、下心見え見えの大人ばっかり。

だけど、一人だけ下心がなさそうな男の子が話しかけてきた。

それが、榊原裕樹君だ。

確か彼は、この学校の制服を着ていた。

胸元につけているバッチが二年生のだったから

私は「また会うかもしれない」と思い

「よろしく」と言ってしまった。

どうしてかわからないけど、

彼にもう一度会いたいと思っている私がいる。

この気持ちは一体なんなんだろう?


ぼんやりと、そんなことを考えながら歩いていると

いつの間にか、職員室に到着していた。

「あ、ここか」

軽くノックをすると、中から明るい声で「どうぞ」と聞こえてきた。

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