!戦いで人は成長する!
女の人は何も言わず、中に入って行った。
館長は僕に、
『夏とはいえ、風邪を引くぞ。中に入れ。』と、言ってきたが、女の人が恐かったので、
『いや、まだ死にたくないんで帰ります。』と、言い、立ち上がって帰ろうとした。

館長は優しく、
『誰も殺しはせん。いいから上がってこい。』
と、言ってきたので、しぶしぶ中に入った。

僕は玄関で濡れた服を脱ぎ、リュックに入れていたバスタオルで下半身を隠して館長のいる部屋に行った。

すると、館長の横には見た事ないおばちゃんが座っていた。

僕が2人の前に座ると、館長が、
『これは俺の嫁だ。』と、僕に紹介してきた。
横のおばちゃんが、
『いつも主人が迷惑かけています。』
と、普通に喋ってきた。
「このおばちゃん、普通やん」と、思い、
『どうも…。』
と、頭を下げた。

それから、館長が、
『俺は結婚していたけど、都会が嫌になってこっちに住み着いたんや!そんで、久しぶりにコイツが来たと思ったらいきなり部屋が汚いだのゴミが溜ってるだのうるさくて、あちこち逃げ回ってたんや。』
と、事情を説明してきた。
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