狂おしい程君を愛してるー月下美人ー



「最近学校来てはるやろー
やから、みんなで仲良くやりましょや、っていう名目で、カラオケでも行かへん?」



あたしに話し掛けて来る人がいるなんて、思ってもみなかったから、突然のことに、
ぽかーん としてしまった。


そんなあたしにお構い無しに話し掛けつづける。


「あたし紗奈!よろしくね!
でこっちが内田くん、ほんでこっちが上条くんで、この娘が佳奈」



いきなり名前をいっぱい言われて混乱するあたし。


えっと…ー覚えきれない。


「あ、九条 桜です」


ドッと笑いが起こる。


「めっちゃ笑ける。みんな知っとるし」



あ、そっか
知らないのはあたしだけで
あたしはみんなのこと知らないから、みんな覚えなきゃないけど

あたし一人の情報覚えるのは簡単だもんね。


「…アハハッ」


あたしも笑った。


学校で笑うあたし。
初めてのことだった。
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