気まぐれ社長の犬
それから数日後、遊川さんが社長室にやって来た。
だけどその腕には包帯が巻かれていた。
「そのケガどうした!?」
「どうしたじゃねーよ。あいつら、ただのサーカス団なんかじゃねえ」
遊川さんはドカッとソファーに腰掛けた。
私はコーヒーをいれ、遊川さんの前に出す。
「どうぞ」
「ありがとう」
遊川さんはそれを一口飲む。
「あいつら、ただのサーカス団じゃねえ。サーカス団は表の姿で、裏じゃ殺し屋みたいな事やってんだ」
「…そうか。そのケガもあいつらにやられたのか?」
「ああ。多分調べてる事がばれたんだろうな、いきなり襲撃されたよ。まあそういうのは時々あるし逃げたけど。あいつら結構強いぜ。気を付けろよ」
「わかった」
「あんたもな」
「えっ!?」
突然私に話しをふられて、驚いて遊川さんを見た。
「あんた、響城のボディーガードなんだろ?気を付けねーと響城もあんたも死ぬぞ」
ああ、そういうこと。
確かに…殺し屋ならさすがに気を付けなきゃね。
「わかりました。気を付けます」
「ん、まああんた強いらしいし目、いいんだろ?油断だけはすんなよ」
驚いた…そこまで知ってるなんて。