夕闇の旋律
シオンの旋律
1月9日

詩音は悠矢に手伝ってもらった歌を学校に提出し、また新しく作曲を始めた。

悠矢の歌詞は韻もめちゃくちゃで、無理やり旋律に収めてある感じだったので、詩音はそれを無理のない程度に英文に直した。

聞くだけでは意味はわからなくとも、悠矢が作った歌詞というだけでこの世のどこよりも素晴らしい歌になった気がして詩音は上機嫌だった。

それが、昨日のこと。

今している作曲は趣味によるものだ。

もちろん、いつか悠矢に聞かせることが目的だったけれど。

詩音は前奏を入力し終えると、不協和音がないか確認するために音を流した。

流麗な、異国風のメロディが流れる。

どことなくファンタジーな感じだ。

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