夕闇の旋律
詩音はふぅ、と一息つくとノートパソコンを閉じ、物思いにふけった。

――せっかくのクリスマスとお正月、また熱だしちゃったんだよね。

そしてまた看護婦さんにこっぴどく叱られた。

ちなみに入院も伸びた。

入院費用を出してくれる親には申し訳ないけど、少しだけ嬉しくもある。

悠矢は毎日詩音のところに来てくれたし、病院にいれば、いつでも悠矢のところにいける。

それは、考えれば考えるほど幸せなことだ。

――悠矢くんの病気は私が治すし、いつまでだって悠矢くんを放したりしない。

詩音はそう思ってふにゃっと幸せそうな顔をした。

――そうだ、悠矢くんのとこに行こっかな。

そう思うと、それものすごく良い提案に思えてきて、詩音はノートパソコンを持ってベッドから降りた。

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