夕闇の旋律
「……う」

悠矢は目を覚まして、大きく伸びをした。

ベッドに寝ていたのではなく、机につっぷして寝ていたので、背中が軋んでいた。

「背中伸ばしてたらあざおっきくなっちゃうかもー」

呟いてみて自分で気が滅入った。

視線を机に戻すと、ぐしゃぐしゃになったルーズリーフが目に入った。

「あーあ……やっちゃったぁ」

しわを伸ばして書いた内容を読み返す。

どうにもぴんとこなかった。

悠矢は紙を丸めるとゴミ箱に捨てた。

もうゴミがだいぶたまっていた。

捨てに行く必要があるだろう。

気分転換に散歩もかねて。
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