極道夫婦―18歳の恋戦―【完】
夏「雄也は、もう千花の運命だったと思ってる。妹みたいとしか思ってなかったし。
ただ、拓馬は引きずってるだろうな?人格が変わった。彼女はとっかえひっかえしてたが、あんなに不特定多数の女と絡む事はなかった」



夏輝がそう言った刹那…私の心に、冷たい風が吹いた。

夏輝がネクタイを外し、一つしか開かれてなかったワイシャツのボタンをもう一つ外すと、椅子から立ち上がり、私の手を握って立たせた。



夏「お前が恋をするのは自由。ただ、雄也が拓馬に惚れるのは、許さないと思う」



…そんな事、言われても…。

俯く私に、夏輝はギュッと、強く手を握って来た。
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