永遠の翼

幻影

いつも通りの朝。


「おはようございます・・・」


俺はリビングへ降りて挨拶する。


「・・・・・・」


だが、テーブルの上を見て絶句する。


異様な光景が広がっていたからだ。


「ああ、宏か。おはよう」


秋夫さんは気にせず、食卓へ着く。


「・・・秋夫さん」


「なんだ?」


「これはなんですか?」


テーブルの上のものたちを指差して尋ねる。


「朝食だ。気でも狂ったか?」


秋夫さんはしれっと言う。


「・・・どうして、味噌汁と、目玉焼きと、餃子が並んでるんですかっ!」


というか、主食はどうした。


「いいじゃないか。和、洋、中と揃ったバランスのいい食事だぞ」


おかずしかない時点で、相当アンバランスだと思う。


「少年よ・・・人は常に挑戦を続けるものなのだよ」


別のところで挑戦して欲しい。


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