先生は蒼い瞳の狼くん





「せ、先生は…そーやってすぐ意地悪する…んですからっ」




恥ずかしさで、マフラーを取ろうとすれば、その手が掴まれる


「…え」


「こら、風邪引くだろ」



そう言われるけど、私はそんな事より…


「先生の手…冷たい」


突然触れられた手は、物凄く、氷のように冷えきっている



「ん?あぁ、長い時間ここにいたからな」


そんな…っ


それって、寒いはずなのに私にマフラーを貸してくれたの?



「……っ」



先生ってば…なんで


そんなに優しいの…こんな私に…



「俺はいいんだ、雪村は女の子だろ…なら、もう少し気をつかえ」


そう言いマフラーを巻き直して満足したように微笑む



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