クリスマス・ハネムーン【ML】
 異性同士だったら、本当に大したことないことだけど。

 実は、案外高いハードルが何だか悪くて。

 僕は、慌てて、ハニーの手をすり抜けて、引っ込めようとした。

 と。

 その手をハニーが、しっかりつかむ。

「私の立場を気にして、なら、考えなくて良い。
 それに私たちは、友人ではなく、もう『夫婦』なのだから」

 手を繋いでいる所くらい、誰に見られても困ることは無いだろう?

 なんて、ハニーが笑う。


『夫婦!』


 う……

 うぁ……っ、何だか照れくさい。

 ぼんっ! と。

 破裂するように顔が火照るのが判る。

「螢、顔赤い」

「うるさい!」

 ハニーの言葉に噛みついて。

 ハニーの視線にそっぽを向きながら。

 それでも。

 手は放さず、僕は狭いシートの上で丸くなった。

 もう、寝る。

 眠ってやる!

 酒なんて、絶対、いらねぇ!!


 僕を包むハニーの手は、とても暖かくて、心地良く。

 僕は、すぐ眠りに落ちる。

 もう、何も考える暇もなく。

「お休み、螢」

 なんて、聞いたような気がしたのは、夢だったのか。









 ……そんなことさえも、判らずに。

 
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