クリスマス・ハネムーン【ML】
 自分の事は、今後『ジョニー』と呼んで、可愛がってください!

 なんて言いながら。

 断っても、脅しても。

 僕の後を、どこまでもついて来るジョナサンを見れば。

 まるで。

 セントバーナード犬を従えて歩いているみたいだった。



 ……参ったなぁ。



 僕、裏世界に居た時にだって。

 子分だの、部下だの、配下だのっていう類いは、一切置いてなかったのに。

 なんだって、ハニーとのハネムーンで、こんなことに……

 ため息をついて、横を見れば、ジョナサンが。

 何か、ご用はありませんかって、にこにこと笑って、こっち見るし。

 そこはかとなく、して来た頭痛を抱え。

 とりあえず、コテージに帰って来た時だった。





 ……その、事件が起こってしまったのは。









 
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