クリスマス・ハネムーン【ML】
「Oh~~!! Really!?
 GREAT!」

 ジョナサンは『信じられない!』と絶叫すると。

 その場で、地面に片手をついて、叫んだ。

「知らぬこととは言え、ご無礼しました!
 Youが、ニンジャだったなんて!
 憧れだったんです!
 これから、Youを、Masterと、いいえお師匠さまと呼ばせて下さい!」

「……は?」

 まさか、本気にしたのか!?

 からかっただけなのに!

 反対に、驚かされている僕に、ジョナサンは、にこにこ笑って言いやがった。

「俺、明日からYear-end holidayなんですよ!
 本当は、故郷(くに)に帰ってFamilyと過ごす予定でしたが。
 せめて、師匠がこの国に居るだけでも、
 師匠について過ごしたいです!
 触るな、とおっしゃるなら、今後一切、髪の毛一本、触りません!
 掃除も、洗濯もなんでもやりますから、近くに置いてください!」


 おいおいおい……!


 コイツ、本気だ!

 やけに、真剣な……って言うか。

 熱っ苦しい顔で、目なんて星に変えてこっち、みてるし!

「忍者なんて、ウソだよ!
 今の時代に、そんなの居るワケないじゃん!
 腹が立ったから、ちょっとからかっただけだ。
 あんた、警官だろ?
 そんなこと、簡単に信じるんじゃないよ!」

 豹変したジョナサンの様子に辟易して見れば。

 ジョナサンが、またまた~~と手を振った。

「お師匠さまの主君は、Mr.霧谷ですか?
 カラダにある無数の傷は、主を守って出来た、いわば、名誉の負傷とか!」

「……違うし」

「実は、昔のサムライみたいに。
 男同士でも夜伽(よとぎ)をして主従の絆を深めていたとか!」

 夜伽、なんて要はセックスの古い言い方だ。

 今時、そんな言葉を使う日本人なんて、いない。

「……ただの自由恋愛だし」

「GREAT!!!」



 ……ヒトの話を、聞いちゃ、いねぇ!
 




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