カウントダウン
「なんで……そんな事……」
悪い事、している訳じゃない。……と思ってた。
祐介との関係はトモダチ。
でも、心が動いた。それって、悪い事してるってこと……だよね?
「彩音ちゃん……否定しないって事は、彩音ちゃんも祐介を、か?マジでそれだけはやめてくれよ。な?」
ため息とともに懇願するように翔さんに見つめられた。
「ゆ、祐介の事は関係なくて……でも、悠斗とは終わりにしようと思ってます。ごめんなさい」
頭を下げたら大きなため息。
「そーだよな、フツー我慢出来ねぇよなー。でも、変わるよ悠斗。彩音ちゃんがいるから変われる、少しだけ待ってやってよ
彩音ちゃんだってさ、悠斗と祐介の仲壊したくないだろ?考えてみなよ、彩音ちゃんが智也を好きになったとして、優衣ちゃんだっけ?彩音ちゃんの友達から奪う事出来るか?」
「!!……そんな事するはずありません」
「そうだよな、でもそれをやろうとしてんだ祐介は」
悲しそうに笑う翔さんは、優しく私を諭すように言った後、窓の外を見つめていた。
ゲームは悠斗達のチームが勝ったらしく、ハイタッチをしなからこちらに近付いてきていた。
翔さんは、本当に二人が……仲間を大切思ってる。それがよく分かるくらい優しい顔でみんなを見ていた。
「祐介の気持ちも、分からないでもねぇけどよ。でも彩音ちゃんが選んだんだぞ悠斗と付き合うって」
「祐介の気持ち、ですか?」
「……ああ、ちょっと前になあの二人、俺と茉莉ちゃんの前でケンカになった」