カウントダウン
「さて、メロンソーダは私が置いてくるから彩音ちゃんはお友達の注文聞いてきな」
「はーい」
用意したのは私なのに。でもにこにこの奥田さんを見ると、なんだか心がほっこりした。
彼氏さんに夢中な優衣をイジり倒してからキッチンにオーダーを伝えれば、ニヤニヤした奥田さん。
「なんですか、メアドでもゲットしたんですか?仕事してくださいよー」
思わずつられてニコニコ笑えば、奥田さんはポンポンと私の肩を叩く。
「仕事終わったら座ってるテーブルまで来てだってさ。待ってるらしいよ」
「良かったですね」
「彩音ちゃんがだよ。若いっていいね〜」
「はあ!?なんで?」
「さーね。でも彩音ちゃんは視野を広げた方がいい」
意味も分からずチラリと祐介の方を見たら、祐介と目があった。
反らすのもどうかと思ってにっこり笑ってやったら、あからさまに顔を反らされてやっぱりムカつく男だと思った。