【短篇】こ い い ろ 。
 




慌てて取り出すと、液晶に[着信:090××××……]の文字。
誰のケー番?知らない人だ。
不審に思いながらも、私は通話ボタンを押した。
押さなきゃいけない、気がした。


「も、もしもし」
『……もしもし』


その番号の持ち主の声が耳に入った時、私は大きく目を見開いた。


「……竹本君?」




 
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