カモミール・ロマンス
放課後。
授業中居眠りをしていた勇気は職員室に呼び出されていた。
「うわ、もうこんな時間?一時間も叱られてたよ……」
職員室から教室に帰ってきて、思っていたよりも時計の針が進んでいたことに驚く。
出しっぱなしになっていた筆箱をカバンにしまって、勇気は教室を出る。
「ほんのちょっとの勇気か……」
勇気はずっと静香とすずめのことを考えていた。
校舎を出ると、サッカー部が練習している。
勇気に気付いた翔が笑いながら手を振る。
勇気は小さく手を振り返して帰路に着くのであった。