しつこいアイツ

ハァ~やっと乗れた!もう7時33分だわ。間に合わないってメールしとこう。
もう、アイツが引き止めなかったら間に合ったかもしれないのに・・・


電車の窓に雨が当たってる。雨が降ってきた・・・
今日はとことんツイていない日だわ

もう、この腕時計だってどうしちゃったわけ?
あ~辛い…

「まもなく瀬上~瀬上~」とアナウンスが流れドアの前へ移動し、開いた瞬間にダッシュ。走っても間に合わないのは分かってる…けど、気持ちの問題?達成感というか…やるだけやったって言うのが欲しいのよ

改札を抜けると外は土砂降りの大雨。
さいあ…プッープー

どこからか高音のクラクションの音が聞こえるわ プッープー
しつこいしうるさいわね…と振り返ると


電話男!「「こっち~」」と手を振ってる

ちょうどいいわ「お願い乗せて!」とドアノブに手をかけ言い終わるまでにはもう、乗車させてもらっていた。

「「だから言ったじゃん!車のが早いって!でも、早かったね!どうし「いいから早く発車させてよ!あそこ左だから!電車、急行に乗ったから早く着いたんですよ」そっか、左曲がって次はどっち?」」

「5こめの信号を斜め右です」

「「はい。了解」」

「斜め右に曲がったら、すぐに左に曲がってその近くが家です」

「分かった」

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