唇にキスを、首筋に口づけを



持ってくるって・・・。



ご飯・・・?




いや、そんな得体の知れないもの・・・。


魔界って人間の食べれるものがあるのだろうか・・・?



変な物とかあったらどうしよう・・・




いや、変な物しかないだろう・・・。




私の心音は高まっていくばかり。




少したってからヤツはまた部屋に入って来た。





トレイにのせられているものがよく見えなくてまた私の緊張を掻き立てる。




「さぁ、食べるがいい。」




そんな風に言われて出されたもの。



・・・見るからにフツーのサンドウィッチのよう。




でも怖い。




「これ、何が入っているの?」



私は恐る恐る聞いた。




「・・・知らん。」



ヤツは少し考えた素振りを見せたとおもえばそう言い切った。



「・・・え」




更に私の心臓の音が加速。




作っている本人がわからない具材って何なのよ。





怖い怖すぎる。




「これは俺の執事が作ったからな。」



そう言ってぽりぽりと頭をかいた。




執事・・・?



「この世界では執事がフツー各家庭にいるものなの?」




執事といったら人間の世界はかなりの貴族にしかいないようなイメージだ。



「いや、執事がいるのは珍しいんじゃないか?


俺の父は結構高い地位にいると聞いているからな。」




そう言ったヤツ。




へぇ、このヴァンパイアの家系は格式高い感じなのね。



・・・というか、


何で私はフツーにこいつと喋ってるの・・・?



てか、何でフツーに私の隣に座っているんだ。




「・・・いただきます。」




私は言われようもないこの空気におされ、食べ始めることにした。




口に入れた瞬間にパンの柔らかいもっちりとした食感、
シャキシャキとした歯ごたえ、そして塩っけのある味わい・・・。



あれ・・・?




「おいしい・・・」



食べれる味。



というかなんならもっと食べていたい味。



レタスとトマトとハム?



フツーの食材じゃない。



あともう二つ小さめのサイズで残っているけどぱっと見る限り卵サンドとフルーツサンドのようだ。



・・・おいしそう・・・。



変な味はしないから毒は盛ってないだろうし・・・。



・・・でも毒盛る理由はないはず・・・。



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