唇にキスを、首筋に口づけを



ご飯おいしかったなーっと余韻に浸っていた。



・・・て、



ここでの生活に安堵というものを覚えてどうする・・・!



私は自分自身の警戒心のなさに喝を入れた。



・・・あー



でも、


お風呂に入りたいな・・・。



さすがに三日間お風呂に入らないのは不衛生すぎる。





さっき、大きなバラのお風呂も見たし。




入ってみたいなぁ・・・。



そう思って私は隣のジュンの部屋に入った。



ヤツは黙々と本を読んでいた。




「ねぇ」



私は、気づかない様子のヤツに声をかけた。





「・・・?」



少し迷惑そうにこちらに顔を向けた。




どんなに顔を歪めてても美しい顔は変わらないことに憎らしさを感じる。




「・・・お風呂はいりたいんだけど。」




私は不平を言うような態度で言った。



するとヤツは顔を一瞬ピクリと動かした。




な、なにその顔。




私は少し身構えた。




そしてヤツは本にしおりを挟み、本を閉じる。




ぼん、と分厚さから大きな音が出た。




「さっきは目を伏せてはいたが、


その言葉遣いはなんだ。


慎め。」



急に説教紛いのことを言われる。




は・・・?



私はポカンと口を開けてしまった。



「お前はここに居候の身だろう。



奥ゆかしい態度をとれ。」




・・・は。



私は何かがピキッと小さくひび割れた気がしたり




なにいってるんだ、急に。




居候って、私好きでやってるわけじゃないし。



お前が勝手に攫ったんだよ・・・。



私はそんな悪態を心の中でついた。




反抗したところで私に戦う力はないし、



向こうが私を殺そうとしたらいくらでもそんなことは可能なのだ。




ここは自分の命を大切に。



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