唇にキスを、首筋に口づけを
「本を読んだり、何か楽器を弾いたり、音楽を聴いたり、絵を描いたり、編み物をしたり・・・するんじゃないの?」
私はよくわからないまま趣味としてよく聞くことを並べて見た。
「俺に聞かれてもな。本なら父の書斎に山程ある。
楽器も大抵はあるだろう。
基本的に今上げたものは用意できそうだが?」
そう言われても、私は困った。
だって私に趣味とかないし。
何をしよう。
とりあえず今自分が上げたことをやってみようかな。
「本を読もうかな。
書斎に連れて行ってよ。」
私がそう言うと、
ついて来い、と書斎に連れて行ってもらった。
なんというか、書斎というより図書館だった。
やはり、人間界の本はない。
当たり前のことだろうが。
まあ暇つぶしになるように分厚い本をテキトーに取って部屋に戻った。
本はとてつもなく難しく、字も小さくページをめくる手が止まる。
・・・つまらない。
けれど根気をもってその本を読み切ると、
時間は夜になっていたのか、夕食が部屋に運ばれた。
執事さんだ。
「お初にお目にかかります、
ジュン様の執事をさせていただいております、ミラーネ・アイシャンドでございます。」
「み、ミラーネさん・・・。」
私ははぁ、と頷く。
「ジュン様からはミラと呼ばれております。」
「じゃ、じゃあミラさんで・・・。」
なんというか、執事もヴァンパイアなのだろうか・・・?
とてつもなく顔がキレイだ、少し歳は高そうな顔立ちだが。
夕食はとてもおいしく、完食してしまった。