唇にキスを、首筋に口づけを
ガチャ
そうしているとドアが開く。
あ・・・
俺はビクッとしてしまった。
「・・・何で突っ立ってるの?」
そう、後ろから彼女の声がした。
俺は振り向けなかった。
なんでかわからない。
・・・罪悪感・・・か。
そしてペタペタと裸足の足音が聞こえて、
どうやらゆりなはソファーに座ったようで。
「水、
ここ置いとくからね。」
そしてコト、というペットボトルの音がして。
振り向くか、振り向けるか。
なんていう言葉をかける。
知らないふりをする?
それもどうなんだ。
謝るべきか否か。
・・・俺の気が済まない、謝らないと。
いや、それは俺のエゴなのか?
もしかしたらゆりなの繊細な部分に触れてしまうのではないか。
怖かった。
なんでかわからない、
きっと、
ゆりなを嫌な気持ちにさせたくなくて。
けど、謝らないといけないような気がした。
「すまない・・・。」
俺はゆりなに背を向けたまま呟く。
「ん?
聞こえなかった。」
ゆりなの冷たく淡々とした声が聞こえた。
言わなければならない。
そして俺は振り向く。
そして俺はゆりなに頭を下げた。
「え」
ゆりなの声驚く声
「本当に申し訳ない。
君の・・・
初めてを奪ってしまった・・・。」
俺はそう言ってから、更に心臓がキュっと縮こまる思いに襲われた。
頭を上げられなかった。
ゆりなのことを、見れなかった。