唇にキスを、首筋に口づけを



私は緊張しつつも、行けるということを返信した。



まじかー、


男の人とどこか行くのなんてすごく久々じゃない?



あ、爽哉は例外で。



それからメールのやり取りをして、

待ち合わせ時間を決めたりした。



7時に駅に待ち合わせ。


ご飯食べてから行くからお腹空かせといて、だって。


オススメのイタリアンがあるとかで。



ご飯食べてから映画。



8時40分からの上映時間。



ラストの時間。



何着ようかなー。



イタリアン行くんだよね?



フォーマル意識したほうがいいよねー。



うーん、


やはりきれいめなワンピースチョイスした方がいいね。



よし、と、私は頷いた。



あ、あくまでも、ジュンくんは友達とする。


絶対。



・・・、何を浮かれているんだ、私。



これはデートには入らぬ、そう思うんだ、私。




私みたいな女は私の能力がばれたところで、



イかれてると思われて終了か、



信じてくれたとしても引かれてさようならがオチ。



期待もしない、しちゃいけない。




ただ、ご飯食べて、映画見るだけなんだから。



私はうん、とまた自分に言い聞かせる。



____________________




土曜日。



私は時間的に爽哉より早く出なければならなかった。



「爽哉ー、今日私でかけてくるからちょっと帰り遅いから。」



私は出なければならない時間になる直前に爽哉のいるトレーニングルームに顔を出した。




「あー、わかった。」



爽哉はそう言いながら、持っていたダンベルを一旦おいた。




そして、



「最近よく出かけてんな。」



え、





なんだかその言葉にびくっとしてしまった。




「ごめん、まずかった?」



「いや、別に怒ってるわけじゃないぜ?」



爽哉は少しどぎまぎした調子になった。



「あー、ほら、あれ。」



爽哉は頭を軽くかきつつ、

何かを思い出そうとしている様子だった。



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